S6で朝7時から毎日放映している、
百恵ちゃんの赤い運命にはまっている。
毎日録画を観るのが楽しみだ。
リアルタイムで観ていたのは、10才。
三國連太郎が怖い、
最初の音楽と映像が怖い、
取り違えとか、
ほくろとか、
殺人とか、
満蒙開拓団とか、
とにかく意味不明で気味が悪かった覚えがある。
調べてみたら、
赤いシリーズの監督は、
高倉健さんと『鉄道屋』などを作った、
降旗靖男氏。
のちの名監督、42才頃の作品であった。
10才の私は、ただただ、百恵ちゃんが三國連太郎といるのが嫌、
宇津井健といてほしい、
秋野暢子がわがまま、
としか感じていなくて、
赤いシリーズで一番嫌いだった。
一番好きだったのは、『赤い疑惑』だったのだが、
60も近い今となっては、こちらのほうが面白い。
三國連太郎演じる『島崎』が特に良い。
満蒙開拓団の少年だった『島崎』は、
終戦間際になって、
青少年を見捨てて日本に帰国した指導者たちを恨んで、
殺す。
それがシベリアの土になった仲間への供養だと。
しみじみと、
私の世代は、『島崎』のような大人の中で、
育ってきたことを思い出した。
学校の先生の中には、
『島崎』のように、
自分だけ戦争から生き延びた罪悪感を口にする人もいた。
同級生がふざけて使った
『連帯責任』という言葉に、
今にして思えば『パニック』になって、
怒り狂った先生もいた。
今日本に、『島崎』がどれくらい生き残っているだろうか。
『もう時代は変わったんだよ。
新しい日本になったんだよ』
『島崎』はそう諫められるのだが、
彼は復讐のために生きているのだった。
あれから半世紀が経った今の日本を『島崎』が見たら、
何と言うだろう。
日本は、すっかり年老いた国になり、
日本がさんざん援助し、謝罪していた国々は豊かになっている。
アジア諸国の人口の平均年齢は若く、
これから向こう数十年、経済発展のボーナスタイムが続くという。
未来の私は、
伊勢湾台風の映像になど、
もう恐ろしさなど感じない。
当時理解不能だった『島崎』に惹かれ、
『忘れてはいけないなにか』を、
感じながら、ドラマを観ているのだ。
百恵ちゃんの赤い運命にはまっている。
毎日録画を観るのが楽しみだ。
リアルタイムで観ていたのは、10才。
三國連太郎が怖い、
最初の音楽と映像が怖い、
取り違えとか、
ほくろとか、
殺人とか、
満蒙開拓団とか、
とにかく意味不明で気味が悪かった覚えがある。
調べてみたら、
赤いシリーズの監督は、
高倉健さんと『鉄道屋』などを作った、
降旗靖男氏。
のちの名監督、42才頃の作品であった。
10才の私は、ただただ、百恵ちゃんが三國連太郎といるのが嫌、
宇津井健といてほしい、
秋野暢子がわがまま、
としか感じていなくて、
赤いシリーズで一番嫌いだった。
一番好きだったのは、『赤い疑惑』だったのだが、
60も近い今となっては、こちらのほうが面白い。
三國連太郎演じる『島崎』が特に良い。
満蒙開拓団の少年だった『島崎』は、
終戦間際になって、
青少年を見捨てて日本に帰国した指導者たちを恨んで、
殺す。
それがシベリアの土になった仲間への供養だと。
しみじみと、
私の世代は、『島崎』のような大人の中で、
育ってきたことを思い出した。
学校の先生の中には、
『島崎』のように、
自分だけ戦争から生き延びた罪悪感を口にする人もいた。
同級生がふざけて使った
『連帯責任』という言葉に、
今にして思えば『パニック』になって、
怒り狂った先生もいた。
今日本に、『島崎』がどれくらい生き残っているだろうか。
『もう時代は変わったんだよ。
新しい日本になったんだよ』
『島崎』はそう諫められるのだが、
彼は復讐のために生きているのだった。
あれから半世紀が経った今の日本を『島崎』が見たら、
何と言うだろう。
日本は、すっかり年老いた国になり、
日本がさんざん援助し、謝罪していた国々は豊かになっている。
アジア諸国の人口の平均年齢は若く、
これから向こう数十年、経済発展のボーナスタイムが続くという。
未来の私は、
伊勢湾台風の映像になど、
もう恐ろしさなど感じない。
当時理解不能だった『島崎』に惹かれ、
『忘れてはいけないなにか』を、
感じながら、ドラマを観ているのだ。